リウマチ膠原病で通院中の方にとって、感染症を予防することは特別な意味があります。
一般の方が感染症にかかった場合、その感染症のみを治療すればよいのに対し、リウマチ膠原病の方は、感染症治療中もリウマチ膠原病が悪くならないよう気をつけねばなりません。
多くのリウマチ膠原病にとって、免疫が活発に反応する感染症は病状悪化の引き金になります。さらに感染症治療中は、定期薬(免疫抑制薬)をいったん中断する(中断が望ましい)場合がしばしばあります。
こういった理由で、感染症を契機にリウマチ膠原病が悪化してしまうことがあります。
このような事態を防ぐため、予防接種が重要な意味をもちます。
当院では特に下記4種類の予防接種に力を入れています。
薬剤の種類や休薬のタイミングについてご心配な方は当院にご相談ください。
下記4種以外もご用意が可能です(※新型コロナワクチンは取り扱っておりません)。
23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)
65歳以上で5年に1回投与が推奨されています。
※定期接種についてはお住いの市区町村にお問い合わせください。
13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)
生涯に1回のみの投与で効果があり、ニューモバックスとの併用が推奨されています。
帯状疱疹ワクチン(シングリックス)
生涯に2回(2回目は初回投与から2~6ヵ月の間に投与)の投与で効果があります。
不活化ワクチンのため、免疫抑制療法中の方であっても当院では治療を継続しながら投与が可能です。
インフルエンザワクチン(HAワクチン)
毎年の接種が推奨されています。
予防接種で発症を防ぐ・罹ったとしても軽症で済ます、ことが望ましいと考えます。
※当院は高齢者インフルエンザ予防接種の対象医療機関です。東京23区内在住であれば当院でそのまま接種可能ですので、自治体から配られる専用の問診票を必ずお持ちください。23区外の方は自治体ごとに対応が異なるため、ご自身でお問い合せをお願い致します。