更新 2021/1/27
朝の手のこわばりが30分以上続くかどうか、というのは関節リウマチ診断の手がかりになる重要な所見です。現在の基準からは外れてしまいましたが、関節リウマチの発症早期に、これまでなかった朝の手のこわばりを自覚する方は多いです。30分(昔は60分でした)以上、と時間で区切ってはいますが、もちろん30分未満の場合もあるでしょうし、こわばりを自覚しないまま関節リウマチを発症するケースもあります。
時間の区切りよりも、以前はこわばりを感じなかった方がある時期から毎朝手のこわばりを感じるようになった、もしくは徐々にこわばりの症状が強く、持続時間が長くなってきたなどの変化が大事です。
手のこわばりが起床後長く続く場合は関節リウマチなどにともなう関節炎や腱鞘炎を生じている可能性があります。
その他の原因として、手指のむくみ、ホルモンバランスの乱れ(産後や更年期)、ストレスなどが考えられます。
関節痛や関節腫脹が一切ない、手のこわばりのみの場合には、それが関節リウマチの初期症状であったとしても、その時点で手遅れになることはありません。ただ、やがて痛みや腫れの症状が出てくる場合も多いため、これまでなかったこわばりを強く感じた時点で一度専門的な評価を受けてみることをお勧めします。