更新 2021/5/10
医療機関で渡される処方箋や薬局でもらうお薬手帳に書かれている薬の名前が、いつもと同じもののはずなのに違っていて戸惑った経験はないでしょうか。
薬を示す名称は大きく二通りあります。ひとつは「一般名」で、もうひとつが「商品名」です。
「一般名」とは薬の主たる有効成分(主成分)の名前であり、その成分を表す化学式とセットでひとつしかありません。
一方、「商品名」とは製薬会社がつけた名前であり、主成分を(一般名)、どのような形で(剤型)、どれくらい含み(含量)、どのように飲むか(服用方法)、どういう病気・症状に対して用いるのか(効能又は効果)、などで同じ主成分の商品であっても違いがあります。
例えば一般名がジクロフェナクナトリウムという薬はボルタレン錠とボルタレンSRカプセルの2つの商品名があり剤型・含量・服用方法が異なりますし、一般名がシルデナフィルという薬はレバチオとバイアグラの2つの商品名があり効能・含量・服用方法が異なります。
そして処方箋を発行する際に薬を【ジクロフェナクナトリウム(一般名)】【錠(剤型)】【25mg(含量)】【3錠分3毎食後7日分(服用方法)】のように一般名で記載する方式を一般名処方といいます。一般名・剤型・含量が同じである先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック、バイオシミラー)が複数ある場合には、医師が個別に指定しない限りは、薬局に置いてある在庫にもよりますが、患者さんと薬剤師で相談して商品を選択することになります。